さくらちっぷ

駆け出し同人サークルのブログです

異世界のお仕事【なんらか】

お久しぶりです.

なんらかです.


最近はリアルがなかなかに厳しく,作業に手が回らない毎日です.

ですがGWなので,サボり続けていたブログの更新もしなければ……と思い文を書き始めた現在です.
(肝心のGWもBlenderにお熱でそっちに時間が溶けているという)

今日も今日とて異世界考察をしていきたいと思います.

今回は異世界のお仕事についてです.


さて,異世界の仕事にはどんな種類があるでしょうか.

農業や工業と行った第六次産業,建築やインフラ整備といった仕事は,現実と変わりなくファンタジー世界にも存在するはずですね.

なぜなら人を題材にする以上,衣食住に関わる作業を捨てることはできないからです.

医療や流通もまた,文明を築く上では欠かすことができません.


当然,土木作業や農林業,工業や医療の世界に魔法が入り込んでくるわけですから,仕事の中身が現実のそれと同じになるわけではありません.

麦を蒔く時,人々は牛の代わりに魔獣で土を耕し,魔法で水を蒔くことでしょう.

鉄を打つ際の炉の温度は地球史のそれとは比較にならないほどの高温になるかもしれません.

ですが人の営みとしては,方法が変わっただけで目的は一緒です.

穂を刈る際に鎌を使おうと剣を使おうと,結果は同じなわけなのです.


では現実にあって,ファンタジー世界にはなさそうな仕事とは何でしょうか?

現実世界ではさまざまなものの最小単位がアトムからビットへと変わってきています.

例えばこのブログでも,アトムで定義される我々が書く文字は,ビット列としてインターネット上に送られているわけです.


当然ですが,アトムにはできてビットにはできないこと,ビットにできてアトムにできないことがそれぞれあります.

現実として我々人間は光速で移動することができませんが,電子は光の速さで動きます.

さらに言えば,手紙は相手に物理的に届くまでかなりの時間を要しますが,電子メールは数秒足らずで送受信が可能です.

つまり速さや小ささという観点で言えば,ビットはアトムを遥かに上回るパフォーマンスを持っているわけです.

(本質的に言えばアトムもビットも同じかもですが,細かい議論はナシでいきましょう)


しかしビットがアトムの上位互換かと言えばそういうわけでもなく,実際にはビットはアトムの中で動いています.

電子機器は物理的に存在するものであるため,これが壊れればビットの世界は成り立ちません.

計算機の性能が無限に上昇すれば別ですが,科学的な反応をビットでシミュレートするよりも先に,アトムの世界では本物の科学反応を引き起こせます.


なぜ急にこんなことを言い出したかというと,ビットやアトムといった最小単位なるものが,仕事の議論をする上で重要だからです.

魔法にも最小単位というものがあるはずで,今回はそれを"マナ"と呼んでみることにします.


さて,現代社会に生きる我々は日常的にビットを利用して仕事をしています.

業務連絡に使われる電子メールなどは全てビットの世界の産物です.


ではそれが取り上げられ,マナを用いた仕事が出てきたらどうでしょうか?

ビットが担っていた仕事はマナに置き換わるのでしょうか,それとも消えてなくなるのでしょうか.

マナができることは未知数ですが,ここではだいたいの人がイメージできるような魔法を題材にしてみます.


例えば念話の魔法があった場合はどうでしょうか.

距離に制限がなければ,人々は何一つ不自由なく言葉を交わすことができます.
(ちょっと不気味ですが,この設定だと人々は次第に声帯をなくしそうですね)

では念話が可能な距離に制限があった場合はどうなるでしょうか.

当然,念話の中継役を務めるような仕事が出てきたり,念話距離を増幅させるような装置が出てくることでしょう.

これは一昔前の電話みたいになりそうですね.


マナを通して水や風を自在に操れたらどうでしょうか.

一部の限られた人間にしかできないのであれば,農業従事者は農耕面積以外に能力的な格付けがなされることになります.

マイルドな表現をすれば,農村には一人以上の水やり係が必要になるわけです.

他にも,海の波を操って安全な航海を約束する船頭や,ダムの管理人などが実際の能力によって選定されることになりそうです.


魔法によるテレポートが可能なら,もっと面白くなりそうです.

転移駅なる施設は,必ず作られることでしょう.

魔法の使用が困難で専用の術士が必要となれば,その術士はそれ相応の高待遇になりますね.

転移の距離に制限があれば,当然中継地点も多く設置されます.

危険な地域の中継駅に勤務する術士は,なかなか大変な仕事になることでしょう.


と話がノッてきた段階で,今日は切り上げます.
(主にアルコールのせいです……)


今回はビットがマナに変わったらという観点で語りましたが,勿論ビットもマナも概念として存在するという世界があってもおかしくありません.

マナを用いた回路や半導体が登場すれば,その世界では現実と同様の計算機が設計できるからです.

マナがビットの上位互換であれば,その世界は確実に現実世界よりも発展することでしょう.

もしかしたらアトムですらマナによってシミュレートされた物であるかもしれません.

(僕の世界ではほぼ全てのアトムがマナによって生み出されています)


ですがこれらの最小単位のパワーバランスは,その時代における雇用状況を大きく左右します.

例えば現実世界ではAI等の発達によってアトムがビットに侵食されていますよね.

つまり異世界においても,マナがアトムを侵食しない限りは原始的な文明が強く前に出てくるわけです.


勿論,雇用はこれら最小単位の話だけでなく,その時代の技術レベルによっても多く左右します.

産業革命期においては,蒸気機関が現代の計算機と同様の扱いをされていたのですから.